【横浜をつなげる30人 第1期 Day6】〜社会へインパクトを起こすために〜

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横浜をつなげる30人Day6 (1)

卒業シーズン真っただ中、横浜をつなげる30人 第1期の中間報告会が開催されました。

ここまで半年間、ファシリテーションスキルを学び、チームを組んでプロジェクトを生み出し、実証実験へチャレンジしてきたメンバー一同。

この日は、6月にある最終発表会の開催を前に、現時点でのプロジェクトの進捗を共有していきます。

 

中間報告会には、横浜をつなげる30人メンバーだけではなく、Slow Innovation代表 野村氏、渋谷をつなげる30人 エバンジェリスト 日比谷氏、Startup Leadership Program Japan 代表理事 新村さんにもお越しいただき、それぞれのプロジェクトへメッセージをいただけることになりました。

それでは、早速当日の様子を見ていきましょう。

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この日も、つなげる30人恒例のチェックインからはじまります。

問いは「今の気持ちを教えて下さい」
報告会を前に、メンバーひとりひとりが”今”抱いている率直な気持ちを伝えていきます。

「他のチームのことが気になっていたので、とても楽しみにしています!」
「初心にかえって、楽しんでいきたいと思います」
「ありがとうという気持ちでいっぱいです」

とポジティブな気持ちを表現するメンバーもいれば

「あまり参加できておらず、モヤモヤしています」
「仕事が忙しくてなかなか貢献できず、申し訳ない気持ちです…」

と不安な気持ちを素直に教えてくれたメンバーの姿も。

 

それぞれがそれぞれの気持ちを抱く中、会が進行されていきます。

横浜をつなげる30人のファシリテーターをつとめる加生氏からは「身内の場なので、かっこつけずに臨んでほしいと思っています。また、仮に自社を巻き込むなら?という発想を持つことで、新しい気付きがあるので、その視点で参加してみてください。」と、エールが送られました。

それでは、ここからは各チームのプレゼンの内容を紹介していきます。

 

 

ヨコハマランド

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コミュニティを通じて、横浜野菜へイノベーションを起こしていくことを目指すこちらのチーム。

初期段階ではオンラインコミュニティを立ち上げ、そこで様々な体験やコンテンツを提供することを構想していましたが、オープンセッションで多くの気付きを得たと話します。

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結果として強く感じたのは、「横浜野菜に対しての知識が足りていない」ということ。そこで、まずは横浜野菜や農業を知るためのアクションを取っていくことになりました。

実際に農家さんもとで、農業体験をチームメンバーで実施。
さらに、農家に対してインタビューも行いました。

「顔を見える人に売りたいんです。」
「なぜ農業が広まっていかないか?わかりますか?」

と、当事者だからこその声が聞けて、少しずつプロジェクトの方向性が見えてきたメンバーの皆さん。

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さらに、エコな料理教室イベントにて横浜野菜を使ってもらえることになり、収穫した野菜を食卓に届けることに成功しました。

今後は、さらに農家の皆さんと繋がり、少しずつコミュニティ形成を進めていきます。横浜野菜の未来が楽しみですね!

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【ゲストのコメント】

野村氏
メンバーのみなさんが、いち市民として活動を楽しんでいることがとても印象的でした。農家さんと繋がって、自分たちの発信につなげていて、とても有機的な活動ですね。顔を見えるというのは、社会的に、農家さん的にも大きなメリットがあると思います。最終的にこれをどうビジネスに繋げていくのか?が楽しみです。

日比谷氏
自分で手を動かして経験していることがとても大きなポイントだと思いました。プレゼンを聞いていても、とても楽しそうな活動だなと感じました。この活動を身内で楽しんで終わらせず、いかに周囲の方を巻き込んで進めていくのが肝だと思うので、頑張ってください。

 

 

多文化協働

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「多文化協働に気軽に触れられる場をつくりたい」と、”多文化協働”をキーワードに活動しているこちらのチーム。

様々な文化にふれることや協働の重要性は謳われているものの、なかなか浸透していかないのはいくつかの課題があるからだそうです。

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その解決の糸口を見つけていくためにも、オープンセッションでは留学生と日本で働く外国人の皆さんでの対話の場をつくりました。10カ国30名の皆さんに集まっていただき、とても好評なイベントとなり大成功。この対話の場づくりは、継続的な実施を視野にいれていると話します。

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今後の展開としては、コミュニティを形成し、多文化協働の実現や外国人の方へのサポートなどを目指していきます。

この活動を通じて、横浜の多文化を包摂する在り方がどう変化していくのか?とても楽しみですね。

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【ゲストのコメント】

新村さん
事業化は比較的しやすい取り組みだと思いました。横浜にも留学生を受け入れている大学は多いので、可能性はかなり高いなと。それと同時に、「留学生が本当に横浜で暮らし、働きたいのか?」という部分はちゃんと見つめていく必要があると思います。

野村さん
外国人の関わり方を、今の移住制度のような形でアプローチしていけると面白いのではないか?と思いました。最終的に、就職していくところまでサポートしていけるとビジネスとしても成り立っていくのではないか?と思います。

 

 

ANIHEXASITY​

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今回のプロジェクトの中でも、ひときわ異彩を放っているのが「ANIHEXASITY​」チームです。

チーム全体でひとつのプロジェクトに挑むのがつなげる30人の王道な形ですが、本チームはメンバーそれぞれの「やりたい」ことをそれぞれが目指していくという形の挑戦になります。

「人の心の感動/愉しさ/幸せのために! 横浜市の人の行動からつなげよう!」

という共通ビジョンを持ちつつ、それぞれ課題を感じている分野にアプローチしていきます。

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「最初はバラバラで不安が大きかったですが、進めていくうちにチームとしてまとまってきました」と話すチームリーダー。チームの在り方としてもチャレンジをしている様子が伺えます。

今後はそれぞれのプロジェクトを進めつつ、チーム全体としての関わり合いを模索していきます。計り知れない可能性を感じるこちらのチームは、ここからどのような発展が起こっているのでしょうか?とても楽しみです。

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【ゲストのコメント】

芦澤さん
すべてのひとの「やりたい」を実現していくには、最大公約数をまとめようとしがちですが、このチームはまったく違うアプローチをしてきました。これはかなりのイノベーションだと思います。最先端のチームの在り方が試されようとしていて、とても興味深いです。

野村さん
まさに、つなげる30人のコンセプトを体現しているチームだなと思いました。レンジャーでその組み合わせを可視化されているのも、とても興味深いなと感じています。

 

 

ミライスト

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「イノベーション=新結合」と捉え、横浜の地で”新結合”を加速できる仕組みが生み出せないか?という可能性に挑む本チーム。

特に、企業/組織を超え、「エコシステムとしての働くが実現できる仕組みづくり」を目指していきます。

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実証実験として、「ミライストラボ」というイベントを実施。

大企業・中小企業・行政・NPO・スタートアップ、それぞれ異なった環境で働く方で集まり、ミライスト構想に対してアイデアを出し合いました。

結果、159のアイデアが生み出され、リアルな声が集まり、未来のステークホルダーとの関係性が構築されていきました。

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ここから、プロトタイプを実施できるように準備を進めていきます。多様なステークホルダーが関わるこのプロジェクトが抱える、それぞれの課題をどうクリアしていくのか?今後が必見のチームです。

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【ゲストのコメント】

日比谷さん
大企業からスタートアップへ行きたい人ののサポートをやらせてもらっています。大企業から投資先のスタートアップへ出向いかせて、修行させたいという声も実際にあります。こういうケースのノウハウは溜まっているように思うし、事例はたくさんあるので、そういう人から声を集めていければといいと思います。

新村さん
実現可能性が高いプロジェクトだなと思います。大企業目線で考えると、副業的アプローチだと嫌がれると思うので、コラボ的なアプローチができるとハレーションは少なく済むのではないかなと。あとは、エッジを立てながら目的を達成していくにはどうすればいいのか?を考えていけるといいのではないでしょうか。

 

 

横浜電波組

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「横浜を、”暮らしのDX”モデルシティへ」を合言葉に、IT活用・デジタル化の活用を促進させていくのが、横浜電波組です。

デジタル活用において「取り残さないこと」が大事だと話し、デジタルに苦手意識を持つ方もターゲットに入れ、取り組んでいきます。

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社会実験では、本来リアルの場での開催を予定していた「よこはまアイデアチャレンジ」というビジネスコンテストを、オンライン開催するためのサポートを実施しました。

ただ、オンライン開催のためのサポートに留まらず、オンライン開催だからこそのプログラム再設計であったり、より楽しんでもらえるイベントにするために新たにコンテンツをつくったりと、オンラインの可能性を示す場となりました。

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オンラインの可能性を示すことができましたが、まだまだ多くの課題があると話します。

今後は、リアルの場とオンラインとのハイブリッド開催の形が実現できるように模索しノウハウ化していきます。オンラインを使わざるを得ない環境にどんどんなっている今、このチームの活躍が横浜を救う日がくるかもしれません。

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【ゲストのコメント】

野村さん
コロナを受けて、まずはリアルのオンライン化に走ったと思いますが、次は「オンラインでの参加権利」が言われるようになると思います。リアルだけでやらず、そこにオンライン要素が足されていく。そのときにこのチームが活躍していけるといいなと思います。

新村さん
困っている人を助けられるけど、儲かりませんという領域があります。そこに無理やりマネタイズを打ち込もうとするのではなくて、マネタイズポイントを違う部分に置くといいんだろうなと思いました。

 

 

プレゼンを経て

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それぞれのプレゼンが終わり、グループワークの時間で現在の気持ちを共有していきます。

最初は、”あえて”チームメンバー外のひとと「中間報告を終えた今の自分の気持ちのシェア/今後、所属チームに協力していけそうなことは何か/自組織として関わっていけそうなリソースは何か」をテーマにワークする時間に。

「正直いまモヤモヤしていますね。なかなか貢献できていないので…」
「このプロジェクトがどこに向かって走っているんだろう…?という不安はありますね」

という話もあれば、

「チームに救われてきました」
「皆さんの行動力に驚かされていました…!」

という感謝の気持ちをシェアする方も。

また、「皆さんチームのコミュニケーションどうでしたか?」と、チーム外のひとだからこそ生まれた質問を投げかける様子も伺えました。

 

次のグループワークでは、チームメンバーに戻り「GW1の気づきのシェア​/6月までのプロジェクトおよび自分(自組織含む)のネクストステップは何か?」を話していきます。

「いただいたアドバイスが自分のなかで腹落ちしています。次のステップがなんとなくイメージついてきました」
「他チームのチーム体制を見て、今の課題を解決できる糸口にならないかな?と感じていました」
「ゲストの声などはもう少しこまめにほしいなと思いました」
「思っていた以上に、こまめなスモールステップを踏んでいく必要性があるなと思いました」

と、それぞれの内にあった言葉を、ひとつずつ紡がれていきました。

プロジェクトの今後が、メンバーのなかで描かれていく時間になったんじゃないでしょうか。

 

 

最後に

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最後は、リーダーチェックアウト。
それぞれのプロジェクトリーダーのみ、今の気持ちを話していきます。

「新しいネタはたくさん出てきたので、ひとつずつチャレンジしていきたいです」
「肩書きをもって参加しつつ、そこじゃない繋がりを形成しているこの場がすごいなぁと思っています」
「この活動自体に興味を持って集まっているので、それを忘れないようにやっていきましょうという話になりました」
「開口一番で話したのは「安心するよね」ということでした。このチームメンバーで集まったときに感じる安心感があるなと」
「月の発表に向けて、少しでもインパクトの兆しを見せたいなと思っています」

皆さん感じていることは様々でしたが、現状に満足せず、未来を見据えている様子は揃っているように感じます。

いよいよ6月が最終報告会となります。
この横浜をつなげる30人 第1期の集大成が、どのような形になっていくのか!?とても楽しみですね!

乞うご期待!

 

 

文章:長田


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