新年が始まり、気持ちを新たに2021年1月15日(金)、「渋谷をつなげる30人」第5期のDay5が開催されました。
東京都は1月に入り再度緊急事態宣言が発令され、Day1に続いて2回目のオンラインでのセッションです。そのおかげで、この日は全員が参加することができました!
オープンセッションでの気づきのシェア
先月、全チームオープンセッションを終え、そこで得た気付きのシェアからスタートします。
オープンセッションでは、それぞれのチームが渋谷の街の課題として捉えていたことの実態や、自分たちのプロジェクトの必要性を再確認することができたという意見が、多くのチームから上がりました。さらに、「これまでメンバーだけでは気が付かなかった新しい視点や学びを参加者から与えてもらうことができた」という意見を、多くの参加者が共有してくださいました。
オープンセッションを通じて、メンバーだけでなく新たな仲間が広がった感覚を実感することができ、つなげる30人のメンバー全員が、”つながる”だけではなく、“つなげる”人として、この場にいるのだということを改めて認識することのできたオープンセッションでした。
また、今回オープンセッションを自分たちで実施してみたことにより、ファシリテーションのスキルが向上したという意見も多くあがりました。
どのチームもこの数ヶ月間の学びを活かし、非常に有意義なオープンセッションを開催することができたということが伝わってきます。
ワールドカフェで各チームオープンセッションからの具体的な課題・学びをシェア
続いて、本日はプロジェクトごとのメンバーではなく、あえてチームをバラバラにして対話を行っていく”ワールドカフェ”を行います。それぞれのチームが直面している課題について他のチームのメンバーに共有することで、新しい気付きや方向性を見つけることがねらいです。
それぞれのプロジェクトごとで別れたチームメンバーだけが仲間なのではなく、この30人、そしてオープンセッションに参加してくださった方々がみんな仲間。このつながりから生まれる、多くの知恵やリソースを活かすことによって、次々に新しい解が生まれていくことが、つなげる30人の醍醐味とも言えます。
プロジェクトを推進するための資金をどうするか?という課題については、行政と連携し、ふるさと納税型のクラウドファンディングをしてみてはどうかという意見もあがりました。午後からは改めて自分のプロジェクトチームに戻り、午前中の別のチームとの対話を元に、それぞれのプロジェクトの詳細を考えていきます。
まず、ビジョンステートメントをつくる方法として、
◆WHY?
我々はなぜこれをやろうとしているのか
◆WHAT?
我々はこれから何をやろうとしているのか
◆Success Measures?
この努力が成功したかどうかはどうしたらわかるのか
参加者はこの3つを考えていく手法を、ファシリテータの加生氏から学びました。
各チーム、「そもそもやりたいと思った気持ちに立ち返ろう!」という話からWHYに悩んでしまったり、どのような形に落とし込んだら目的を達成できるのか…を試行錯誤したりと、苦戦しながらも発表の形に落とし込んでいきました。
続いて各チームが事業スキームの検討を行いました。
各チームのプロジェクトの内容はこちらです。
■渋谷ド派手デビューチーム
大きな舞台で表現することを民主化したい。
応援したい人と若手でデビューしたい人がつながっていない状況を解決する。
発展としては、そもそもオーディションのスキームが整っていないことなども課題として上がってきているので、そのあたりの新しい形も作っていきたい。
■渋30絵本チーム
自分では気づいていない“わくわく”を見つけることができる絵本を作る。
渋谷には可能性や活躍の場がたくさんあり、渋谷でわくわくを見つけた人たちのストーリーを絵本にする。
絵本から発展した歌やアート作品などのクリエイティブが生まれていく土壌を作りたい
■子どもの遊び場チーム
サッポロ不動産、東急不動産さんがメンバーの“場”に強いチームなので、その強みを活かし、渋谷のあらゆる場所に子どもの遊び場をつくっていく。
横展開できる事業づくりをしていきたい。
■ゆるこみチーム
コロナ禍で抱える不安を前提に考え直し、やはり飲食店を巻き込んでいくことに重きをおきたい。お店をハブにおひとり様をつなぐ仕組みをつくりたい。
コミュニティマネージャーを介してお店とつないでいく。
■就活ワールドカフェチーム
学生が働くことや就活に対してネガティブに捉えていることを解決していきたい。社会人と学生の距離を近づけて、フラットな目線での関係性づくりをする。渋谷をつなげる30人メンバーに参加してもらい、ワールドカフェを実施したい。
それぞれのチームのプロジェクトが具体的になってきて、早く実現してほしい!とわくわくする気持ちになりました。今年度はコロナ禍ということで、人を集めることが難しかったり、悩んでいるチームもありましたが、これまでにない環境の中だからこそ生まれる新たなプロジェクトがあるのではないか?という期待も持つことができました。
続いて、各チームファーストアクションについてブレインストーミング。
他のチームからのフィードバックや対話を通じて、より具体的で新しいアイデアが出てきて、イメージがさらに膨らんでいきました。
加生氏からは「”やらなきゃいけない”ではなく”やりたい!”で企画が進んでいたことがとても素敵だったという感想とともに、最終日への心構えとして、プレゼン大会ではなく、最終日は決意表明の場です!」というメッセージが伝えられました。
本日最後のチェックアウトでは、メンバーから「今日ほど30人でやっているという感覚を持てた時はなかった」という感想や、「30人みんなでアイデアを磨いていっている感覚があり、この仲間がとても支えになっている」といった、このプログラムの強みを感じる意見が多くあげられました。
さて、いよいよ残すは最終日です。
それぞれのチームのアイデアがどのような形に落とし込まれ、そして渋谷のまちを中心にどのように展開されていくのか、今からとても楽しみです。
文章:岩谷真里奈
編集:長田涼