つなげる30人新聞

【ナゴヤをつなげる30人 第2期Day4レポート】〜オンラインのオープンセッションで多様な人たちを巻き込む〜

2020年11月18日、名古屋市スポーツ市民局地域振興課主催の「ナゴヤをつなげる30人」第2期のDay4が開催されました。

企業、NPO、大学、行政など、多様なセクターから集った有志が、ナゴヤをより良くするための協働のアイデアを出し合い、まちの人たちを巻き込む対話を起こしながら、その実現の道を模索していくこのプログラム。

Day3では、思いを同じくする7つのチームが結成されました。 Day4は、各チームによるオープンセッションを実施。オープンセッションとは、自分たちの取り組みについて意見を聞きたい人、取り組みに一緒に参画してもらえたらという人、などをゲストにお招きして対話をおこなう場です。

チームごとに参加者に伝えたい思いやアイデアを整理し、問いを立てて議論に臨みました。ゲストの顔ぶれも実に多様です。さて、どんな対話が展開されたのでしょうか。

今回のオープンセッションは、オンライン開催を基本に実施されました。10時から17時半まで、1時間ずつ開催されたセッションの様子をレポートします。

 

Session1 地域コミュニティ×スポーツプロジェクト

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地域課題である人間関係の希薄化や高齢者の孤立。

こうした問題に対して、スポーツを通してまちにつながりをつくれないかと考えている「地域コミュニティ×スポーツプロジェクト」チーム。高齢者も一緒に取り組める競技を模索しています。一例として、メンバーの日本コーフボール協会 信時さんからは、コーフボールの紹介と普及に向けた課題感も伝えられました。

こうした話を踏まえて、「高齢者とスポーツでどうつながれるか」「コーフボールのように既存のスポーツのルールを改定して、地域コミュニティで生かしていける可能性」などについて、ゲストからご意見をいただきます。

高齢者の孤立とどう向き合うかというテーマについては、地域包括支援センターや高齢者施設でお勤めのゲストの方々から実体験を交えたご意見が出されます。施設において、実際にスポーツが高齢者の孤立防止に役立っているというお話も。

だれでもできるスポーツの地域での活用については、ゲストから各地の事例や実践における経験談をご紹介いただきました。地域性や特産品などを反映した新競技の開発エピソードもあり、最後は「名古屋らしいだれでもできるスポーツとはどんなものだろう?」というテーマへ。

名古屋市の観光に携わるゲストや元副市長からも意見をお聞きしました。

 

Session2 つなげるパプリカ

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オンラインでのやり取りが広がっている中で、高齢者をはじめツールを使いこなせない人もいる。より多くの人がオンラインツールを使いこなし、つながりをつくりやすい世の中にしたい。そんな取り組みの先に、3年後にオンラインとオフラインを組み合わせたイベントで100万人が一緒にパプリカを踊ることを目指す「つなげるパプリカ」チーム。

小規模なオンラインイベントからどんどん開催していこうと考える上で、どんなイベントがいいのかゲストの方々と意見交換しました。

「高齢者がどうやってオンラインツールの使い方を学べるか」
「企画・参加して楽しかったオンラインイベント」
「参加したくなるテーマ」について話は進みます。

ゲストの方々からは、コロナ禍の影響もありつつそれぞれがプライベートで実践してきたこと、開催したイベントの実践例などが紹介されます。オンラインでのパーソナル体操教室、オンラインでのLIVEマラソンイベント、家族三世代でのオンライン誕生会、チャリティで飲食店を応援するオンラインスナック、などなど。世代を超えて楽しめそうな新しいイベントのアイデアも飛び交いました。

一方で、高齢者も参加できるオンラインイベントを企画する上で、「どの年代からをターゲットにするのか」「イベントで使用する音源の著作権問題」など、考慮すべき点を指摘してくださる意見も。

今後、イベントを企画・開催していく上で、たくさんのヒントが得られたようです。

 

Session3 ほっとCOCOA

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接触確認アプリとして普及が推奨されている「COCOA」を活用して、名古屋で新型コロナウイルス対策の成功例を生み出していこうと考えている「ほっとCOCOA」チーム。感染症対策によって、名古屋の経済を再生する、名古屋が「すごい!」と言われるまちになることを目指しています。

ゲストとして、名城大学の学生、飲食店経営者の方、名古屋市の感染症対策室の方、などを迎えて「COCOAを普及することで生まれるビジネスチャンスやコミュニティサービスの可能性」「COCOAの普及率を上げるためにできること」について議論しました。

COCOAの普及率が上がることによるメリット、ビジネスチャンスについて、たくさんの意見が出されました。

「無駄な自粛がなくなる」
「ドラゴンズの試合や映画も、席を開けずにみられる」
「一番になった時のプロモーション力は高い」。

こうしたメリットにつなげていくためにも、どうすれば「COCOAを入れたくなるか」という話へ。「COCOA割を導入しては?」「COCOAを入れている人向けの懸賞を行っては?」とこちらもアイデアが続々と出されます。大学生のゲストとも意見交換をし、若い世代を巻き込める取り組みにしていきたいとの声も。

感染症対策室の方からは、名古屋の現状を踏まえたCOCOA普及の必要性が話され、民間行政の垣根をこえた活動の必要性が確認されたのではないでしょうか。

 

Session4 Made in ナゴヤ30

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廃棄物として捨てられてしまうものに、アイデアやデザインを施して新たに価値のあるものに生まれ変わらせるアップサイクルの実践を目指す「Made in ナゴヤ30」チーム。名古屋におけるSDGsの推進も視野に入れたプロジェクトです。

チームメンバーそれぞれが、同僚や上司、取引先の方などをゲストにお呼びして、「どんなものが日々捨てられているか」「それらをどのようにアップサイクルできるか」というテーマでオープンセッションが行われました。

まず、名古屋市でSDGs推進に取り組むゲストから、市の取り組みや市民のSDGsに対する認識の現状について案内されました。他方、メーカーに勤務するゲストからは、自社での廃棄物の種類と量、その処理方法についてのお話があり、捨てられるものを燃料として利用するサーマルリサイクルのご紹介も。アップサイクルにまつわる実情がうかがえます。

さらに、取り組みを進めるにあたり、プロダクトの開発・製造だけを考えるのではなく、「情報交換のための場づくりや、アップサイクルのPRに力を入れてはどうか」という案も出されました。「廃棄物の活用方法をワークショップで考えるのもいい」という意見も。

製品化までのプロセスも含めて、活用の可能性が広がるセッションとなりました。

 

Session5 LOVE LIFE

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「生きることを愛する」そんな価値を提唱し、心に悩みや疲れを抱えている人たちのためになにができるかという課題感からスタートした「LOVE LIFE」チーム。オープンセッションに先駆けて、名古屋市内で夜のまちを語り合いながら一緒に歩くウォーキングイベントの開催も提案しています。

ゲストに迎えたのは、心のケアを実践している方々、実際に心の病を経験した方、人に言葉を伝えることを専門とする広告業界の方、プロジェクトを応援するオブザーバーの方々など。各々の立場から、このプロジェクトへの意見や思いが語られました。

名古屋市で自殺対策を担当する職員さん、「名古屋いのちの電話」の運営に携わる方、自死遺族支援団体の理事長さん、コミュニティサポーターさんからは、「どんな人たちのケアにどんな思いで関わってきたか」、実践者ならではの視点からのお話が。

さらに、抑うつの実体験や、ゲストそれぞれの声かけや支援で大切にしていることなど、同一のテーマが実に多角的な観点から語られていきます。

「ウォークイベントをぜひ成功させよう!」「一緒に活動しましょう」という声もたくさん聞かれ、プロジェクトに共感する人たちのつながりができる機会に。

 

Session6 DREAM QUEST NAGOYA

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「名古屋を夢のあふれる街にしたい」。問題解決はマイナスをゼロにするけれど、夢の実現はプラスを生む。みんなが夢をもち、夢を語り、夢を応援できる名古屋を目指す「DREAM QUEST NAGOYA」、通称「ドリクエ」チーム。今回、ゲストとして、愛知学院大学の学生に参加してもらい、7チームの中では唯一、大学の講義室で対面のセッションを行いました。

大学生が「夢」について、また「夢を語る」ということについてどう考えているのか。リアルな声が次々と聞こえてきました。

セッションでの対話の一部を抜粋すると。
( 「 」はドリクエのメンバー、『 』は大学生の発言)

「大人になると夢を言い出しにくい。どうすれば言いやすくなるだろう?」
『否定されたらと思うと言い出しづらい』『知っている人同士なら言える』
『相手の共感が大切なので、初対面だと話すのはつらい』
『でも、聞いて欲しい思いはある』
『初めましての人でもシンパシーを感じたらいける。情報ももらえるかも』

「夢をみんなで言い合えるイベントとかどうだろう?」
『夢だったら、SNSとか匿名性があるところより、実際にあって話せた方がいいかも』

「相手が大人だと夢を語れるかな?」
『アドバイスをくれそう』『自分が興味のある企業の偉い人と話したい』

どんな状況なら、誰となら、夢を積極的に語ることができるか。大学生がどんな人と出会い、話したいと考えているかが垣間見えたようです。最後には、若い世代の夢を後押ししていくため、今回の意見をもとにした具体的な取り組みへの意欲が語られました。

 

Session7 いいね!駅西

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リニアの開通によって名古屋の玄関口になるいわゆる「駅西エリア」。この地域をもっと魅力的な場所にしよう、これからの駅西を考えようと立ち上がったのが「いいね!駅西」チーム。駅西のまちづくりに長年携わってきた方や、日々地域を利用している学生さんなどをゲストに、「駅西の今」と「これからの駅西のためにできること」をディスカッションしました。

はじめにメンバーの兵藤さんより、駅西についての情報とプロジェクトの概要が説明されます。遊郭として栄えた歴史、小さなお店が立ち並ぶまちの景色、マニアックな面白さ。こうした駅西を彩る要素も含めて、ゲストのみなさんがどう感じているかお聞きしました。

学生のゲストのみなさんからは、まちに対しての率直な意見が出されます。まちの清潔感、治安などの面で改善点を指摘する意見も。一方で、過去と比べてまちが過ごしやすくなっているという話もあり、ゴミ拾いなどの活動をしていきたいという声も出されました。

また、駅西エリアのまちづくりに携わってきたゲストからは、これまでの実績の紹介も。駅西への多様なまなざしに触れ、どんな活動から取り掛かっていくのか。チーム内での模索が進められていきそうです。

 

丸一日かけて実施された「ナゴヤをつなげる30人」第2期のオープンセッション。7チームそれぞれが、自分たちの掲げたミッションや課題と向き合い、ゲストとの意見交換を経て、多くの気づきや新しいアイデアが生まれたことと思います。

オープンセッションを経て、各プロジェクトがどのように具現化に向けて進んでいくのか。残すところあと2回。最終発表に向けて、クロスセクターでの対話はますます深まっています。

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