「まちだつなげる30人」は、2020年最後のセッションである「アクション宣言」の日を迎えました。本日のセッションではFacebookライブでの配信も行われ、より多くの町田市民に発信されることに。
約半年間の時間をかけてチームを作り、そしてプロジェクトを作り出してきた30人。8つのチームがそれぞれのプロジェクトの歩みを振り返りながら、アクション宣言を行いました。
まず初めのチェックインでは
・ここまでの時点で、面白く、楽しく過ごしてきた
・来年の春頃を目指して、大きな仕掛けをしていきたい
・今後も長い目で町田市の発展を期待したい
・他のチームの発表も非常に楽しみ
・つなげる30人で、行政企業とつながりができて有意義であった
と、今までの活動を振り返りながら、今日の発表や今後の活動にも意欲的な声がたくさん伺えました。
そしていよいよ、それぞれのチームごとにアクション宣言を行います。
各チームのそれぞれの様子を見ていきましょう。
〜資金調達チーム〜
このプロジェクトでは、
・「まちだをつなげる30人」で行うワクワクするプロジェクトを、お金とアイデアで応援する
・お金の面からプロジェクトを動かすため、単なる資金支援だけにとどまらず、継続性を考えていくところから支援していく
ということを大きなテーマとして掲げました。
資金調達を行う際にも、いくつかの課題が浮かび上がってきました。
まず一つに“資金調達”の面です。
どのようにして町田の企業からの協力金を募集するのか、町田市在住者からの寄付を行うのか、補助金の活用方法などが挙げられました。
二つ目に“資金管理”の面です。
事業主体の確立、財務諸表の開示などが挙げられました。
そして、三つ目に“資金循環”の面です。
ここで大切なのは、単にプロジェクトが起こすだけや一回お金を出して終わりでは意味がなく、地域に循環が起こることです。
この発表に対して、他のチームからコメントが寄せられました。
・各プロジェクトを横断的に担ってくれるチームは心強い
・直接的に資金が必要だというタイミング以外でも、調達のブラッシュアップの支援につながる
他のチームからも信頼の大きい資金調達チーム。今後の活動が他のチームの支えとなり、そして継続の鍵となっていくことが予想されます。非常に頼もしいチームです。
〜FC町田プロジェクト活用チーム〜
このプロジェクトでは、
・団地から始まる新たなまちのかたちをつくる
・サッカーのパブリックビューイングや、アートを使った新たな価値の創出、モビリティの活用など、新たなアイデアで人のつながりやお金の流れを生み出す
ということをテーマとして活動しました。
FC町田ゼルビアを活用して、地域にどのように貢献できるだろうか?という問いから始まった当チームでは、
“町田市が目指す未来とはどのようなものだろうか?”
“地域との関係がより深くなり、ハッピーな関係にしたい”
“まず町田の特徴とはなんだろうか?中心市街地の賑わい。緑豊かな自然環境、子育て”
“そして最も大切にしているのが、人と人の繋がりを最重要である”
と、ここまでの道のりで、チーム内で地域の活性化について様々な議論が繰り広げられてきました。
様々な案の中から具体的な例として、“団体内でのパブリックビューイング”、“団地を活用したアート施策”があげられました。
団地内でパブリックビューイングを行い、団地の中一体となってFC町田ゼルビアを応援し仲を深めていく。それだけではなく、団地内でのアートで仲を深めるといった活動を今後展開していくことを目標としました。
具体的な案の実現を画策していく中で、“鶴川エリアを中心として、F C町田ゼルビアとのタッチポイントを作り、日常的にFC町田ゼルビアの選手と触れ合うきっかけを作ることはできないか?“という問いが生まれました。
この問いに対して、
・鶴川地区協議会にゼルビアの参加
・地域とのタッチポイント施策の検討
・鶴川エリアをゼルビアがどう発信していけるかの検討
などが挙げられました。
そして、今後の実証実験も具体化しています。
・3水スマイルラウンジでの健康体操(選手と高齢者)。
・ウォーキングイベント(選手と一緒に歩き、その途中でアートの魅力なども取り入れる)。
・鶴川地区の声を実際に聞いてみる。
また、他のチームからも、
“クラブチームの活性化はよくある話だが、自分のチームを使ってくださいというのは珍しい。”
“サッカーに関わることがなかったような高齢者の方々が知ることによって、スタジアムに高齢者の方々が集まるような新しい形を作れる可能性もある。”
等のコメントが寄せられました。
FC町田ゼルビアを活かし、クラブの発展と同時に地域の発展、持続的な地域への貢献に繋がっていくような活動が今後も期待されます。
~日本一チーム~
このプロジェクトでは、
・「日本一○○な町田」という新しい町田ブランド・町田カルチャーを創出することで、多くの新たなにぎわいと豊かな暮らしを生み出す
ということをテーマに掲げました。
街のことは知っているつもりではあるが、日本一の物ってあるのか?という問いから、
“日本一のモノはなかなか見つからなかったが、豊かなポップカルチャー、緑が多い街等、様々なことがジャンブルしている点に、日本一を見出した”
“古き良いものと新しいものが共存し、時に混ざりあう、新しい文化やくらしを発信していくような町田市にできないか?”
“スマートシティとは逆を行っても面白のではないか?”
“道路と歩道、自然と文化をジャンブルすることによって、日本一を目指すのも面白のではないか?”
という町田市の多様性に着目した意見が生まれました。
まず、第一歩として町田市の中で最も大きな大通りの一つである、原町田大通りの道路空間を変えていこうというストーリーが生まれました。また、このチームでは実際にメンバー同士で会い、街を歩き、町田市の中を探索し、良いものを模索しました。
その結果、具体的なアクションとして“町田市の双六の作成”を掲げました。
町田市の何を日本一にしたいのだろうかということから、
”今、町田の日本一はこれだよ“
“今後日本一にしていきたいのはこれだ!”
等、様々な人達からの意見をヒアリングし、それを、双六に記載し、実際に体感するきっかけ作りを、双六を通して体感してもらうことを考えました。
一緒に作成しながら考えることによって、一体感を生み出していきます。
双六の作成のポイントとしては、ゲーム版ではなくモビリティを使って、リアルな双六を作成することを画策していきます。町田市内の様々な人達に参加してもらい、双六を通して町田市の魅力を伝えようと試みます。
今後のアクションとして、コマの要素を抽出し様々な“日本一”を探していきます。そして、チーム内でゲームを構築し実際のアクションにつなげていきます。
沢山の人たちと協働し、ただゲームを遊ぶだけではなく一緒に作成することによって、一体感と達成感を得られるようなゲーム作りは非常にワクワクします。今後町田市内での双六自体が、日本一の一つ要素となりえるのではないかと感じています。
〜まちの人事部・広報部〜
このプロジェクトでは
・お困りごとを持った人と解決のスキルを持った人をマッチングすることで、市内で人材が循環していく仕組みをつくる。
ということをテーマとしました。
このチームは地域のリソースを発掘しつなげること、そして困っている仕事とそれにぴったりハマる仕事をマッチングするということを目的としました。
企業が抱える困りごとを町田市内の様々なスキルを持った人達に、生活者としての視点を生かし、協力してもらえる仕組み作りを考えました。
“困ったことがあれば助けを求めて良いんだ”そんな風に助け合い、互いを思い合える環境を作りたいと考え、企業・団体と市民が緩やかにつながり、誰もが安心して活躍できる街にしたいと考えています。
上記の画像のように、様々な街の声が寄せられました。
共通点としては、代表者が無理をしてやっており手が付けられないということが挙げられています。この問題を解決するために、様々な人がゆるくつながる関係を築くことができる環境作りをしていくことが大切であるとしました。
第一歩として、企業・団体から「まちの人事部広報部相談フォーム」に相談をもらい、そこを起点に助っ人チームへの流れを作り出すという仕組みを作り出していきます。
ポイントとして、有償・ボランティアを区分けし、継続性を持たせることに焦点を当てました。
ボランティアとの棲み分け、商工会議所など企業に向けた広報を作成、事例の発信など、次のアクションに向けて動き出します。
他のチームからも、様々なコメントが寄せられました。
・地域活動に貢献したい人は沢山いるが、きっかけが少ないのが現状である。そういった人々と若い人の交流を作っていけないか
・小さな一歩としては、「主な困りごと」を決めて、そこから始めたらやりやすいのではないか?
まちが一体となって助け合う仕組みを、まちの人事部・広報部チームが生みだしていくことが非常に楽しみです。
〜野菜チーム〜
このプロジェクトでは、
・町田産の野菜を地元で食べられる仕組みを作ることで、野菜を通じたまちの魅力創造を図る
・生産地と町田市内の販売場所をつなぐ手段をつくり、イベントや体験等を通じて町田産の野菜の魅力を知ってもらう
といことをテーマとしました。
“野菜を中心とした市内流通の仕組みを作り、野菜で楽しめる街、まちだを創造しよう”をテーマの基にしました。
地元の野菜を食べるきっかけが少ない現状を打破し、地域内流通を作ることで地産地消を推進し、農産物の生産量を増やすきっかけを作っていきたいという想いがスタートにあります。
また、それを実現するためにも、定期的に町田野菜をテーマとしたおしゃれなイベントを開催したいというアイデアが出ました。
具体的なアイデア案として
・『野菜をつなぐ』をテーマとし、地産地消を目指し、お客様の近くに野菜のお届け拠点の構築
・トヨタモビリティ東京イベントで野菜をノベルティとして活用すること
・お届けシステムの仕組みづくり
・『交流をつなぐ』をテーマとし、街コンのようなイベントを、農家バージョンで実践する
・SNSを活用し、レシピコンテスト等を行う
“野菜をつなぐ”起点と“交流をつなぐ”起点の二つの視点からのアイデアが出ました。
イベント内では、“どうして野菜を食べなければならないのだっけ?”という問いをたて、野菜の良いところを紹介し、なぜ町田の野菜が良いのか、生産者のこだわりを伝えることにより、その野菜自体の魅力を伝えることをイベント内で説明するということを画策しています。
また、農家の体験イベントを定期的に行うことにより、より継続的な企画にすることを目指していきます。
そして、町田産の野菜を使用した飲食店とのメニュー開発をすることによって、魅力的なまちづくりへとつなげる。コミュニティでつなげる、みんなで支える農家を作り、コミュニティ内でメニューの開発も行い、身近に野菜を感じてもらえるようなことをしていきたいという方針を示しました。
また、生産農家が配達を行うことが大変となっている現在、出張販売することにより問題を解決へと導くシステムの構築も検討しました。
そして、この流通システムを通してリアルなものを届けることにより、さらに身近に農業を感じてもらうことを考えています。
“交流をつなぐ”面でも、農園での収穫体験を通して若年層男女の交流をサポートし、交流・流通を通して繋がり広げていくことを目標として定めました。
また、実証実験後も継続化をするために、単発的なイベントにならないようプロジェクトの黒字化を目指します。
今後も様々なチームと協働して、幅広い活動を目指していく野菜チームの活躍が非常に楽しみであり、野菜を通してつながりが広がり、活気の溢れる町田市になっていく姿が想像できます。
〜デジタル町田チーム〜
このプロジェクトでは
・デジタル技術を使って、ちょっとお得で、便利に、楽しく住めるまちをつくる
・まずは、子どもから高齢者まで、幅広い世代が地域の中でデジタルでも繋がれるように、スマートフォンの普及率アップを目指す
ということをテーマとしました。
このチームでは、“それぞれの地区ごとにデジタル町内会を作成し、そこからL I N Eのグループを作成し、様々な地区をベースにデジタル上のつながりを作っていくのは面白のではないか?”という問いから、デジタル上でのやりとりを通して、地域の結びつきを強くしていくことを構想しました。
ゴールイメージに向けたポイントとして、
・デジタル上のリーダーをどのように見つけ、そしてデジタル上のリーダーをどのように育てていくべきか?
・どのようにして登録してもらうか?
・アナログでのイベント、店舗等にどのように引き込んでいくか?
・毎日アクセスしてもらう仕掛けをいかにして作成するか?
・持続的な取り組みにするためのマネタイムズの仕組みをどのように作っていくか?
ゴールに向けて超えていくべき点を整理し、一つ一つハードルを超えていくために動き出していきます。
今後のアクションでゴールイメージに向けて、様々な取り組みが行われていく予定です。
様々なエリアに広げていくためにも、スマホ教室の仕組みをどのように作っていくことができるかが、今後の継続のポイントとなります。
デジタル町田チームでは、今後もスマホを使えない方に寄り添う、地域サポーターの仕組み作りに励みます。
〜子供市議会チーム〜
このプロジェクトでは
・子どもたちが考えた政策を、大人が全力で実現するまちをつくる
・自分たちで考えたことが形になることで、町田を誇りに思ってもらえるようにする
ということをテーマとしました。
このチームの大きなテーマとして、子どもたちが誇りを持てる町田を作りたいということを掲げました。
事前にアンケートを行った結果、“スポーツが嫌い”という声が、学年が上がるにつれて多くなることが分かりました。
そこから、“スポーツ嫌い”から“スポーツ好き”になってもらえるような、誰もが遊ぶことができ、そして楽しむことができるスポーツを考えました。
また、それと同時に、楽しめる遊びを作ることによって、障害のある方・高齢の方など様々な人達が楽しみ、障害者スポーツに関わる人々も増やしていけるような枠組みを作ろうとしています。
今回のアクション宣言では、他のチームとは一風変わり、実際にチームで集まり、子ども市議会チームが考え出した遊び“カワセミのお引越し”を実際に披露しました。
『カワセミのお引越し』
町田市の鳥である「カワセミ」が引越しをするように、ある地点Aから卵(ボールや風船)を別の場所Bへ移動するゲーム。箱の中に入っている運ぶ際に様々なルールを設け、点数を競い合います。
実演して下さった『カワセミのお引越し』は、非常に盛り上がり、終始楽しいムードが続き、見ているこちらもとても楽しい時間となりました。
今後の実証実験として、町田創造プロジェクトに参加している高校生みんなとの活動を通して、『子どもがモノゴトを決めるために、大人ができること』を見出すことを計画しています。
他のチームも子ども市議会チームのゲームを見て、豊富なバリエーションの展開が期待されるコメントが寄せられました。
“農業バージョンもやってみたい”
“プールでもやってみたら面白いのではないか?“
今後この遊びが他の地域にも広がり、そして町田市全体にも広がっていくことがとても楽しみです。
〜仕事創造チーム〜
このプロジェクトでは
・認知症や障がいの当事者の方々のできることを事業化することで、社会参加へのきっかけをつくる
・具体的には、当事者の方々が作った竹のスプーンや箸をブランド化し、いろいろな方に手に取ってもらえるように広げていく
ということをテーマとしました。
このプロジェクトは、“町田市内で、認知症の当事者の方が竹林の整備をしていく中で、伐採された竹を、有効活用することはできないか?”という問いから生まれました。
そして、活動を通して問いはさらに広がりました。
“原材料である竹はたくさんあり、竹林をどのような加工を施し、世に出すことができるのか?”
“それを通して、どのように認知症の方々が社会と地域に繋がっていけるのか?”
プロジェクトでは、障害のある方々が付加価値を付けられるような仕事の役割分担を作るだけではなく、この活動が地域の人達との社会課題解決にもつなげていきたいと考えています。
この竹を活用し、発表内で素敵な竹箸を披露してくれました。
シンプルな竹箸ではなく、染色し様々なカラーバリエーションを加え、新しい形の美しい竹箸の作成を行いました。
今後も単なる竹箸ではなく、箸の長さや重さ、その人が使いやすいような“世界に一つだけの竹箸”を作り、今後どのようにしてこの竹箸に付加価値をつけることができるかを探っていきます。
現段階では竹箸に絞りつつもこの先には、竹を活用し様々な展開を画策しています。ただ単に竹箸を販売するだけでなく、作られた背景やストーリーを知ってもらい、作る側も多様な人たちによって作られる、そして使う人々もその人にあった多様なものが作られることを考えていきます。
この素敵な竹箸が町田市に広がっていくのが非常に楽しみです。
8つのチームのアクション宣言は、それぞれのチームが熱意を持って、様々な観点から今後の活動の方針を示しました。それぞれのチームが単独で行うだけではなく、他のチームとのコラボレーションが期待されるようなコメントが多数見受けられたのが印象に残るアクション宣言となりました。
そして8つのチームのアクション宣言後に、チェックアウトが行われます。
・今後、色々なコラボレーションが生まれていくのではないか
・熱量を持ち続けることが大切であり、そして継続しくことが大切
・ここで生まれた多様なプロジェクトが循環し継続すれば、本当に町田が日本一の街になれるのではないかと感じた
・自分たちだけでは解決し得ない問題も、協働することにより解決に向かっていった
・これからの町田はもっと面白くなるのではないかと、ワクワクした
次回に向けて、期待感の溢れる沢山の言葉が印象に残りました。
今回も8つのチームから個性の溢れる様々なアクション宣言が行われました。
次回の報告会は来年の春頃に予定しており、今後各チームのアクションが相乗効果でどんどん広がっていくのが非常に楽しみです。
【まちだをつなげる30人 Day4 / Facebookライブ】
【まちだをつなげる30人 参加団体】
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