【京都をつなげる30人 1期 Day7】〜クロスセクタープロジェクトの想いを宣言する 最終セッション〜

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2020年10月からスタートした「京都をつなげる30人」第1期も、いよいよ最終セッションの日を迎えました。

本来は各プロジェクトのステークホルダーも招いて100人規模の最終報告イベントとなる予定でしたが、コロナの情勢を鑑み、プロジェクトメンバーのみをオンラインで繋いでの開催となりました。

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約半年をかけて、30人それぞれが自分自身の「本当に取り組みたい社会課題」の想いに向き合い、8チーム全員で「本当に社会にもたらしたいインパクト」をデザインし、その達成のため、あらゆるステークホルダーと協働する関係性を丁寧に丁寧に紡いできました。

最終セッションである今日は、8つのチームの想いを宣言し、これからの社会実装に向けてプロトタイピング への決意を新たにする一日。

 

 

8チームが目指すコレクティブ・インパクト

「京都をつなげる30人」 から生まれてきたプロジェクトの、1つの大きな特徴は、コレクティブインパクトを目指し、各ステークホルダーとの協働関係を築いていくこと。

第1期8チームでは、京都市が掲げる「はばたけ未来へ!京プラン(京都市基本計画)」と照らし合わせ、“まち”グループ(4チーム)と“ひと”グループ(4チーム)に分け、各グループでのコレクティブインパクト創造を推進していきます。

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<京都の“まち”グループ>

1, 循環チーム

カフェで選べる「少しエコな選択肢」を生み出すプロジェクト

現状ではカフェでテイクアウトを注文した際、マイボトル を持参していないと、使い捨てカップ1択になってしまうことに課題認識を持ったチームです。普段からマイボトル を持ち歩くような環境意識の高い消費者だけでなく、全ての人が「少しエコ」な消費行動を取ることのできる選択肢を提供することによって、カフェの消耗品ゼロを目指します。

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具体的には、カフェでリユースカップを導入してもらうだけでなく、専用アプリを通して消費者の「リユース回数」「その結果、環境負荷がどれだけ削減できたか」などの数値を可視化。消費者一人ひとりがリユースの効果を実感でき、環境意識が高まるようにデザインしています。

これから社会実験フェーズ。京都のまちから、カフェの循環型モデルが誕生する日が待ち遠しいです。

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2, 京都をイ動しやすく、働きやすくチーム

こちらのチームが実現したいことは、チーム名の通り「京都を移動しやすく、働きやすく、楽しく」。

交通マナーが守られ“安全”、様々な移動手段があり“便利”、移動を通して“健康”、働く場所に縛られず“様々な場所で働く”ことができる街づくりに寄与することを目指しています。

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具体的には、シェアサイクル網の拡充と、京都パスの実現の2本柱で取り組みます。

京都パスの実現によって、京都の提携シェアオフィス・コワーキングスペースオフィスを自由に利用できるようになり、かつシェアオフィス・コワーキングオフィス間の移動をシェアサイクルで移動する。

より自由な京都の未来の姿が、ありありと思い浮かびます。

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3, 映像まち想いプロジェクト〜地域の想いを発信する“L-Tuber”〜チーム

論語の一節「近説遠来(きんせつえんらい)」のまちづくりを目指すのが、こちらのチーム。

近説遠来とは、「近くにいる民が喜び幸せであると、遠くにいる民もそれを聞いて集まってくる」という意味だそう。

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具体的には、「まちづくりの目線をもって発信できる人の育成」に取り組みます。Local Tuber (ローカル チューバー)、略してL-Tuber(エル チューバー)という、とてもキャッチーな言葉も飛び出し、これからの全国に広がっていきそうな勢いを感じます!

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4, 西院駅0号線プロジェクト〜「知る」ことから始まるまちづくり〜チーム

プロジェクトメンバーの阪急電鉄 妹尾さんの想いを起点に、阪急京都線西院駅を舞台に設定したこのチーム。

西院駅で活躍するステークホルダーを招いたオープンセッション開催を経て、「西院に根ざす事業者同士が集い、つながり合うことで、西院駅地域からイノベーションを起こす」と目標を定めました。

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具体的には、西院駅を盛り上げたい事業者同士の交流イベントを企画・開催することによって、互いの事業内容や考えを知り、ローカルの関係性を補強し、新たなシナジー効果を生み出していきます。スクリーンショット 2020-09-01 10.29.56

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オープンセッション以来、地域のステークホルダーとともに丁寧に進んできている様子。西院駅にイノベーティブな土壌を耕していく1歩目を、しっかりと歩み始めています!

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5, TERARTチーム

京都が意外と活用しきれていないリソース「お寺」に着目した、TERARTチーム。

全国には7万のお寺があるにも関わらず、調べてみるとその大半の稼働率は年間30日以下なのだそう。お寺の持つ“場の力”を活かし、受験教育だけでない、「欲しい未来をつくる」力を育む感性教育を仕掛けます。

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具体的には、「小学生・中学生と社会人が社会的に学び合える場」、そして「企業が社員研修として小学生・中学生との学習に取り組める場」を提供するスクールを開校。京都で企業を経営するメンバーが多数いるグループだからこその視点から、どんな学びのプログラムを作り上げてくれるのか?とても期待大です!

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<京都の“ひと”グループ>

6, 京都の人事部チーム

「人を大切に育てたい組織のHUBとなり、あらゆる人生ステージにおいて一人ひとりが自分らしく働き続けるための人事部機能を提供する」ことを目指す、こちらのチーム。

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具体的には、①社会人インターン・副業のコーディネート、②コーチング・メンター制度、③学び・交流の場の提供を通し、京都の地域が一体となって「仕事で遊ぶ大人」を増やしていきます。その活動の第一弾は、オープンフォーラムの開催。コロナ時代で大きく働き方や、様々な価値観が変わりつつある今だからこそ、改めて大切なテーマです!

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7, エンジェル京都チーム

エンジェル投資のように「次世代起業家を応援する」気持ちから、“エンジェル京都”と名付けたこのチーム。

インターンシップなどの就活の場では無い「学生と社会人との学び合い関係」として、師弟制度を広めることを目指しています。

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「京都でファシリテーターとして活躍する社会人に弟子入りしたことによって、人生が大きく変わった」という、京都大学3年生の実際の体験を元に発案されたプロジェクトだからこそ、本気の想いが伝わってきます。京都大学生を中心とした運営メンバーが、それぞれの個性・リソースを活かしあいながら、着々と前に進んでいます!

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8, 愛され京都チーム

最後は、京都の伝統文化・生活文化創生のため、移住・定住でも、観光・交流でもない、「関係人口」を増やし育むプロジェクト。「関係人口」と呼ばれる地域外の人々が、地域の人々と多様に関わり、一緒になって地域づくりを担っていくために何ができるか?を深掘っていきました。

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具体的には、京都ならではの生活文化「地蔵盆」に着目。

地蔵盆をツールとして、地域内外の人が互いに理解しリスペクトし合える機会を創出すべく、“Neo地蔵盆”のコンセプトをブレスト。これからのフェーズでは、ステークホルダーへの更なるヒアリングを実施して、アイディア・事業モデルをより洗練させていきます!

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今日がスタートライン

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プロジェクト発表後、共催の龍谷大学とまちとしごと総合研究所、後援の京都市から、それぞれのプロジェクトについて社会実装に向けた細かなアドバイスをいただきました。約半年間にわたるセッションはこの日をもって終了となりましたが、各クロスセクタープロジェクトはこれからが本番です。

京都を愛する30人が、自組織の利益を超えた協働を通して、どのような京都の未来を創り出してくれるのか。

是非これからも応援をお願いします!

 

《文章:内英理香》



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