「つなげる30人」の一番の肝とも言えるのが、オープンセッション。
「京都をつなげる30人」から生まれた7チームそれぞれが、自分たちの力でオープンセッションを開催しました。
4つ目のチームは「京都を移動しやすく(安全・便利・健康に)」チーム。
ご参加下さったのは、交通環境課題に取り組まれている、京都市職員のみなさんを筆頭とした約20名の方々です。
イントロダクション〜特徴自己紹介
京都市内には鉄道・バスの公共交通が十分に張り巡らされていて、交通環境が整っているように感じられますが、近年のインバウンド増加に伴い、交通事情には安全性・利便性・観光客と地域住民との摩擦等、多くの課題を抱えています。
そんな課題に向き合い、京都市内の移動をより便利にすることを通して、安心・安全・エコ・健康に貢献していこう!と意気込むチームです。
プロジェクト目的の説明の中で語られた、「他人につくってもらうだけの交通ではなく、自分たちが主体的となり、移動について考え実行していく」という力強い呼び掛けに、参加者も鼓舞される様子でした。
「ちょっと不便」を解消するための、交通手段・解決方法を考えよう
自己紹介・ペアでのストーリーテリングを通して傾聴し合い、対話へのレディができたところで、ワールド・カフェで参加者みんなの知恵を机に出していきます。
今回の問いは、シンプルに1つ。
「ちょっと不便を解消するための交通手段・解決方法」を2ラウンドで話し合います。
Pippaめっちゃ便利やん
ここで、新しい移動手段としてPippaの説明がありました。
移動チームメンバーであるPippaは、レンタサイクルとも自分の自転車とも違う、新しい移動手段の提案。
スマホ1つで近くのポートから市内120カ所以上のポートへ乗り捨て可能で、駐輪場代や撤去の心配なく気軽に移動できます。電車やバスと組み合わせれば、生活圏が格段に広がることを実感できます。
10年後の移動しやすい京都はどんなまち?
後半は一気に、右脳をフル回転させていきます。
ワークショップに慣れた方でも、あまり経験したことがないかもしれない「クイック・プロトタイピング」。なんと即興劇を通して、アイディアを出し、具体化するのです。
・Pippa×住む場所 ・Pippa×働く場所 ・Pippa×サッカークラブチーム
この3つを軸に、「10年後の移動しやすい京都のまち」がどんな風になっているのか?
どんな革新的なサービスや仕組みが生まれたのか?どんな嬉しいことが起きているのか?
3チームに分かれて配役を決め、ストーリーを練り上げます。
10年後に思考をトリップさせ、想像を膨らませながら話し合う中で、「現状の延長線上から未来を描く」思考ではなく、「制限無く自由に発想する」思考に、いつの間にか切り替わっているように感じました。
もちろん参加者みなさん演劇のプロではありませんが、どのチームも時間がおす程の白熱した演技!
そして、笑いながら短時間で一気に創作したストーリーながらも、それぞれに核心をついたアイディアが散りばめられていて、思わず唸るものがあります。
クロージング
「即興劇をやり切った!」という高揚感、「即興的で演じた京都の実現に向けて動いていこう」という一体感に包まれながら、みなさんから一言ずつ感想をコメントしてもらい、終了です。
・「実際にやりたいな」と本当に感じたので、自分の事業と合わせて実現できるように動こうと思った
・もやっとしていた想いが寸劇で形になったので、すぐに行動にうつしたい
・市職員として持っている情報を、もっとみなさんに繋げていきたい
・実現可能性の高い色んなアイディア・デザインが出て来たので、とても刺激になった
このオープンセッションを踏まえて、Day5以降ではいよいよ具体的にプロジェクトのスキームを創りあげます。
10年後の京都はどんな風になっているのでしょうか?とても楽しみです!
《文章:内英理香》